Original Updated by Pierre-Alexandre Garneau
『たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術』本を読みました。
なるほど、確かに!
と、思いました。
これは覚えておいて損は無い知識だと思います。もちろん最終的には手を動かす必要がありますが。
僕らは何でもプロ並みにやりたいワケじゃ無い
本書の前提として、『自分の満足がいくレベルまでになるにはどうすれば良いか』を意識します。決してプロになるための方策は書かれていません。
比較として、『1万時間の法則』についてはじめのほうに引き合いに出して、目的の差が述べられています。
次のタイガー・ウッズを目指そうとするなら、少なくとも1万時間以上、ゴルフの全てを意識的かつ系統的に学ぶ必要があるだろう。プロゴルファーのほとんどが幼い頃からゴルフを始め、少なくとも7年以上は休まずに練習している。世界トップクラスの技術を身につけるには時間がかかるのだ。
そりゃあ、カンタンにはプロになれませんよね。
そして、続いて以下のように書かれています。
だがPGAツアーに出場するのが目的でない場合はどうだろう?恥をかかずにまともなスコアでラウンドし、ときには地元のゴルフ場のコンペで優勝争いをする程度になりたい、というぐらいだったら?
そうなると、話はまったく違う。世界トップレベルになるには本気で1万時間努力する必要があるが、「自分の目標にあったそこそこのレベル」に到達するのに必要な努力ははるかに少ない。
ふむふむ、確かに。
やるコト全部に対して1万時間掛けられるわけも無く、かといって1万時間掛けられなかったら何もやる価値が無いのかと言ったら、そんなコトはありません。
量より質である
何か新しいスキルを身に付けるとき、当然何らかの練習なり努力をします。
その際に大事なのは、本書ではまず『量より質』と述べています。
検討するのは学習曲線の傾きが最も大きい部分であり、そこを出来るだけ素早く駆け上がるための攻略法だ。
成熟してくると、成長は鈍化します。
しかしそれより手前のスキル獲得プロセスでは、急上昇するポイントがあり、その急な坂を登り切るのに20時間あればいいと言っています。
忙しい現代社会を生きる我々としては、福音ですよ、これは!!
大きく4ステップ
本書では、この20時間でスキルを得るための方法を『超速スキル獲得法』と呼び、以下4つのステップに分かれると書かれています。
1. [分解]
スキルをできるだけ小さな「サブスキル」に分解する
2. [学習]
賢く練習出来るように、また練習中に自己修正ができるように、個々のサブスキルについて充分な知識を得る
3. [除去]
練習のジャマになる、物理的、精神的、感情的障害を取り除く
4. [練習]
特に重要なサブスキルを少なくとも20時間練習する
分解あたりは、GTDの考え方にも通じるものがありますね。
漠然と『コレ、やりたい!』と思うだけではダメで、そのためには複数のサブスキルが必要なことは、落ち着いて考えると自明です。
ロックスターになるには、エレキギターを上手に弾き、キーに合わせて歌い、同時にかっこよく見せる必要があるわけで、それぞれが一気に出来るものではありません。
10個のルール
ルールというかチェックリストみたいなカンジです。
やるコトによっては全部を気にしなくてもいいかもしれませんが、何かをやるときには貼りだしておいてもいいのではないでしょうか。
- 魅力的なプロジェクトを選ぶ
- 一時に一つのスキルにエネルギーを集中する
- 目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
- スキルをサブスキルに分解する
- 重要なツールを手に入れる
- 練習の障害を取り除く
- 練習時間を確保する
- すぐにフィードバックが返ってくる仕組みを作る
- 時計のそばで一気に練習する
- 量と速さを重視する
1つ目って案外重要ですよね。
やらされ感満載だと結局実りませんし、意味の無い時間を過ごすことになるのでやめた方がいいです。
あとは9つ目。
一気にやるってコトですね。あっちもこっちもってなると20時間では身につきません。
『学習』は必要だが、それだけでは身につかない
これ、言われると当たり前なのですが、私は結構見過ごしがちです。
つまり『練習』しろってコトなのですが、ついつい座学だけで出来るようになるかもしれない錯覚に陥ることが多々あります。
新しいスキルを身につけたければ、正しい環境で練習しなければならない。学習は練習の効果を高めるが、その代わりにはならない。パフォーマンスを重視するなら、学習だけでは絶対に目標を達成出来ない。
だいたいの人が、中学・、高校で英語を勉強したと思いますが、現在日常会話ができる社会人がどれほどいるでしょうか。
会話ができる人は、絶対に勉強だけで無く練習しているはずです。しゃべったり聞いたりしているはずです。
まとめ
『20時間頑張れば身につく』と思ったら、いろいろやりたくなってきました。
私はだいたい何か1つをやり始めた後に、『あれも気になるなぁ』と気が散ってしまうことが多く、結果的に広く浅くになってしまうコトが多いです。
しかし、これからは周りの環境も整えながら、まずは20時間集中するコトを意識して取り組んでいきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。