GWのさなか、以前に『これは良かった!』と勧められた番組があったので、NHKオンデマンドで見ました。
と、以下の記事に書きました。
GWのさなか、以前に『これは良かった!』と勧められた番組があったので、NHKオンデマンドで見ました。
今回は、その中の2冊目を紹介しようと思います。
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エドワード・W・サイードの『イスラム報道』
100de名著のメディアスペシャルで紹介された本の2冊目。
エドワード・W・サイードの『イスラム報道』
みすず書房
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なにこれ、9千円以上もする……。
著者がイラン革命の2年後に書いたそうです。
イラン革命とは、アメリカ人にとって、いろいろショッキングな出来事だったようです。
そして、9.11が起きて
【アメリカの敵=イスラム】
という構図が鮮明になります。
異質な他者
こういう表現も論客たちはしていました。
アメリカにとって、いわゆる西洋(ヨーロッパ)以外の人たち ーこれをオリエンタリズム(東洋のスタイル)というー は、なにか下に見る対象。と言うか。
(理知に対して)官能だったり
(合理に対して)非合理だったり
(進歩に対して)停滞だったり
でも、実際のイスラムの大半の人は、我々と同じように
「今日のお昼ごはん、何にしようかなぁ」
とか考えているわけです。
でも、特に9.11以降、テレビに映るイスラムは、だいたいターバンをして、銃を持って、殺戮を繰り返している映像ばかり。
それこそ、そういうステレオタイプを形成していったわけですね。
分かりやすさと単純化はき違えてはいけない。
そういった警鐘をならしているようでもありました。
最近のワイドショーも、すぐにAかBか、みたいな言い方をするのですが
掘り下げていくと、AにはAの理由があって、BにはBの事情があって、一概にどっちかとは言えない、というのが現実の大半だと思います。
おわりに
私も含め、日本ってどういう国なのか、アメリカってどういう国なのか、イスラムって、キリストって、とか、キチンと分かっている人は少ないと思います。
と同時に、分からなくてもなんとなく生きて来れたのが、今まで。
今、社会情勢が大きく動いていて、安全保障も揺らぎつつあって
中国が大きくなったり、中東の不安定さが膨らんでいったり
池上彰の番組で、かじった知識くらいだと、この先10年20年
ちょっと不安だなぁと感じました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
>>100de名著で紹介されていた本3冊目:山本七平の『「空気」の研究』
>>100de名著で紹介されていた本4冊目:オーウェルの『一九八四年』
>>NHK『100de名著スペシャル』の『メディア論』を見た
>>100de名著で紹介されていた本1冊目:リップマンの『世論』
追記(2018/5/26)
イスラム報道(の序文)を読んで、またエントリを1つ書きました。
先日テレビで見た100分deメディア論で紹介されていた1冊を、(全部じゃ無いけど)読みました。